キキョウ(桔梗)の生態
山野の日当たりのよい乾いた草地に自生します。 草丈50~100cmくらいの多年生草本で、紫色の花を咲かせます。開花期は7~10月頃までと長く、庭に栽培され、切り花として古くから親しまれてきました。 根にはサポニンを含んでいます。適量のサポニンは気管の分泌物の促進と泡立ち作用があります。 界面活性効果により”たん”が出やすくなるため、昔から去痰、咳の薬草とされています。
桔梗根の薬効と用い方
咳や痰が出る時、のどの痛みの激しい時、しわがれた声になったときに用います。 乾燥して保存しておいたキキョウの根を粉末として服用するか、きざんだものをとろ火で煮詰めてから布でこし、食間になるべく温めて飲むようにします。 キキョウに甘草を加えて煎じるといっそう効き目があります。その液でうがいをするとへんとう炎などでのどがはれて痛みがある時、それを和らげることができます。
食用
白くて太いキキョウの根は、漬物や山菜として食用にします。ただ、アクが強いので根を流水中に数日間浸して外皮を軟化させた後、外皮を取り去って食用にします。
(参考:明解 家庭の民間薬・漢方薬)